本日は、吉河美希さん著の『カッコウの許嫁』のヒロインの一人である、天野エリカの情報についてまとめていこうと思います。
引用 吉河美希/講談社
第1羽目(誤字にあらず)において、インスタで映える動画を撮影しようとしていましたが、そこを主人公である海野凪に身投げすると勘違いされてしまい、接触。
身投げを阻止しようとした際のアクションで、凪はエリカの胸を触ってしまうのですが、元々エリカは動画を撮影しようとしていた訳でして、この一部始終が全部録画されていた訳です。
引用 吉河美希/講談社
ん、凪君、哀れなり。脅迫されたことで、あっさりと偽装彼氏になることを承諾する、という流れですね。
しかし、この第1羽目は、元々読み切り作品としてマガジンに掲載されたものなんで、インパクトが強いシーンが結構あると思います。
エリカが身投げしようとしてボーイ・ミーツ・ガールした見開きのページとか。
エリカにつきまとうストーカーを凪が撃退したシーンとか。
オルフェウス女学院という、名前からしてお嬢様が通う学校だとすぐにわかる高校へ通っている、外見は見事なお嬢様が、
引用 吉河美希/講談社
セッ〇スで書いてある
と、めちゃくちゃアホっぽい顔で言っています(笑)
なお、エリカはこの読み切りの第1羽だけで二度も〇ックスという単語を凪に向かって言っています。こんな生徒を通わせていてよかったのかフェリス女学院(笑)
第1羽目から主人公である凪が、エンジンフルスロットルで自身のキャラクター性をこれでもかと魅せつければ。
対抗するようにヒロインであるエリカも、天真爛漫、アホの子、良い意味でゴーイングマイウェイであることを主張しています。
それにしても、この作品に出ているメインキャラクターって、皆、ゴーイングマイウェイな人ばかりだな……
2羽目では素直で優しいところ、そして、実の両親に嫌がられたらどうしようって、何も出来なかった、と意外と臆病な面も見せております。
3羽目ではヤモリ相手に悲鳴をあげてしまい、凪君にヘルプを求めるものの、逆に凪君がビビりにビビッてしまい、自らヤモリを『ぺっ』と窓の外に投げています。
こんな感じで、一話ごとにキャラクターの新たな側面を開陳していくのが吉河美希先生の手法なんでしょうね。
ただ、書いていて初めて気付いたんですが、この手法、キッチリキャラクターの造形がなされていないと、すぐに矛盾点が出てきてしまうのではないか、と思うんですよね。
ラブコメディの分野であれば、人間の造形である訳ですから、矛盾するようなポイントがあっても少々の範囲ですむならば、逆に人間っぽく感じられますが、少々を逸脱して大いにおかしいと思われてしまうと、読者が離れていってしまう、あるいは興味を持たれないと思うのですよね、個人的に。
その点、この天野エリカというキャラクターはそのさじ加減が絶妙なのかもしれません。
リアルな女の子も山の天気のように機嫌がコロコロと変わりますが、天野エリカも、実の妹である海野幸同様に機嫌が結構コロコロと変わります。
また、自身の大声で凪君を呼び寄せてしまったという過失はありますが、乙女の柔肌を見たという大罪を、忘れたのか、あるいは器が大きいのか、それほど気にしている様子が見られないんですよ。サバサバとした気質であると言えましょう。
リアルでもサバサバとした気質の女性って何度か見かけたことはありますが、エリカのように女の子女の子した女子では見たことがなかったので、漫画として見ている分には非常に新鮮です(リアルで出会ったらどう感じるかわかりませんが……)
お嬢様育ちのせいか、当初は身の回りのことは一人では何も出来ません。
エリカお嬢様を舐めたらいけません、ここでは彼女の生活レベルがどの程度なのかをまとめてみました、
朝の起床が一人で出来ない(いつもはお手伝いさんに起こして貰っていた)
病人の看病はグーグル先生に聞いて、過剰な方法を実行することしか出来ない(結果、凪の熱が三八度二分から、三九度一分に上がった)
引用 吉河美希/講談社
洗濯が出来ない(洗濯カゴに脱ぎっぱなしの衣類が山盛りになっている描写アリ)
料理が出来ない(包丁の持ち方、使い方からして恐ろしい。キッチンに達だけで鍋類を収納棚から軒並み落下させる)
カップヌードルにお湯を注ぐだけで大成功、発明した人天才かと叫ぶ(カップ麺作った人は確かに天才だと私も思うのでそこは同意します)
引用 吉河美希/講談社
家事とは言えないけど、祭りで購入したお好み焼きを歩きながら食べられない(手がソースでベトベト)
衣類を畳んでと言われて、バスタオルを丸め始める
と、ご覧のように家事全般ダメな模様(オイ)
しかし、主人公である凪君が、13位と言う、本人的にはお話にならない順位(私からすると充分優秀ですが)を取ってしまった際に、
1位だろうが13位だろうが関係ない 凪くんの価値なんて変わらないよ!
引用 吉河美希/講談社
いやー、こういう台詞が言えるところはヒロイン力高いですな。
さらには、実の妹でもある海野幸が、私立目黒学園を目指したいという話になった時、『私立』ですから学費という問題が出てくるのですが、店を売る、という提案をした両親の海野洋平氏と海野奈美恵さんに、幸は『そこまでされたくない』、奈美恵さんは『お前の覚悟はその程度かよ……?』とお互いにガチギレ状態。
ここでエリカさん、
『幸ちゃんは行きたい高校を目指す!
お母さんたちは店を売らないですむ方法を探す!
私……みんなが悲しい未来の話じゃなくて みんながたのしい今の会話がしたいんです』
と実にうまく仲裁しているんですよね。コミュニケーション能力が何気に高く、胆力がありますね。ヤモリも『ぺっ』と窓の外に投げていますしね(笑)
ちょっとこうやって端折って書いていると、私は天野エリカの魅力をちゃんと伝えられているのか物凄く不安になってきました(汗)
なんかエリカの欠点をツラツラツラと書いて、最後に美点を書いてお茶を濁している、というスタイルになっていないか、スゴイ不安(汗ダラダラ)
いや、コレはですね、人間の矛盾点を表しているといった所でも書きましたが、こういう美点欠点入り混じっているところがこのヒロインの魅力の一つになっていると思うんですよね、という形でおなしゃす(滝汗)
そんな天野エリカを演じる声優さんは鬼頭明里さんになります。
鬼頭明里さんはプロ・フィット所属の声優さんで、2014年に養成所にまだ所属した状態であったにもかかわらず、『六畳間の侵略者?!』の藍華真希役でデビュー[しています。
2014年の出来事ですので、二十歳前後で声優としてデビューしたことになります。
「キャラクターの体の大きさ、どんな生き方をしてきたかまで考えて演じている」とあの声の演技オバケ、悠木碧からアドバイスを受けてからは、意識を変えたと言われています。
まぁ、普通そこまで考えて演じる、という方はいないでしょうからね。それこそ、何年、何十年とその分野で飯を食べていくプロフェッショナルな方達が、そのような思考をしているでしょう。
現実に、声優ではなく、小説で長年生き残っている作家はキャラクターの事細かな生活様式までプロットの一つとして考える方もいるみたいなですのでね。
最近では、鬼滅の刃の竈門 禰豆子役で有名になった声優さん、という認識が世間には浸透しているのではないでしょうか。
確かに、『うーうー』という唸り声で感情表現をする、というのは非常に難しいのですが、その難題を見事に表現してみせたのは、まさに『声優』と呼ぶにふさわしい呼び名だと思います。