『可愛いだけじゃない式守さん』において、下の名前が不明なキャラクタターは何名か存在します。
主人公である和泉くんがそうですし、ヒロインの式守さんも下の名前は明言されていません。バレー部のエースである、ヒロインを喰いかねない美人さんでもある狼谷さんも下の名前は不明。
引用 真木蛍五/講談社
でも、犬束くんのアルバイト先のコーヒー店に務めている先輩の鯨さんは、里歌(りか)という名前がちゃんと存在していますし、作中でも出ているんですよね。
いや、これが女性のキャラクターは出ていて、モブっぽそうな男性キャラは名前が出ていなくて名字だけ、と言うならまだわかるんですが、狼谷さんは10巻の時点では未だに下の名前が出てきていないので……うーん、基準がわからんし私は狼谷さんの名前が是非とも知りたい(オイ)
さて、和泉くん、式守さん、狼谷さんの他にも、しっかり登場しているのに名字のみで名前が出ていないキャラクターが存在します。
彼の名は猿荻。8巻の第83話において、修学旅行は6人で1班としてカウントするため、和泉くんが班長として勧誘してきた、らすとぱーすん(オイ)
ただし、初登場は8巻第83話ではなく、82話の調理実習において、和泉くんの不幸の巻き添えで盛大にタンコブを作っているキャラがいるんですが、彼が猿荻くんです(この時点では名前が出ていなかった)
最初はスゲェ緊張しているんですよね、挙動不審かってくらいに震えています(スマホも真っ青な震え具合)
引用 真木蛍五/講談社
まぁ、このメンバーは和泉くんたちは全員気心知れていますが、逆に言ってしまうと、猿荻くんだけはアウェイとまではいきませんが、一人だけ違うグループです。
しかし、陽キャの犬束、猫崎はもちろん、優しい和泉くん、式守さんは馴染もうと話かけますが、一人だけ様子が異なる人物がおりまして。
人見知りの気がある八密さん、名前をド忘れしてしまい、滝のように汗を流しています(笑)
猿荻くん、初日はうまくとけ込めませんでしたが、ただ緊張しているだけなのです。緊張していると、スマホや携帯電話のように、バイブレーター機能がついているかのように、震え始めてしまいますが、猿荻くん、実に優しい青年なのですが、その辺りは『可愛いだけじゃない式守さん』の9巻を購入いただき、話を読み進めて貰えれば(広告、広告)
引用 真木蛍五/講談社
初日の修学旅行の班決めのあとは、色々とあったおかげで、和泉属認定をされることもあって多少は打ち解けております(笑)
平等院鳳凰堂では、式守さんの目力に吹き飛ばされると言う、リアクション芸人でも出来なさそうな芸当をしております(笑)
しかし、彼、視野が広いというか、観察力・洞察力が高いと言うか、あるいは式守さんの感情が表情に出過ぎるのか……
式守さん、和泉くんの近くでクラスの集合写真を撮影することになりましたが、ここで猿荻くん、自身の位置が和泉くんのちょうど真上の位置になっていることを把握すると、自身の撮影位置を式守さんに譲る事を提案。
グッジョブ、猿荻くん! でも式守さん、和泉くん大好きビーム出し過ぎですから気を付けて(笑)
引用 真木蛍五/講談社
しかし猿荻くんは、この修学旅行で、和泉くんにとって非常に大事なことを成し遂げてくれる人物でもありました。
班長として皆をはりきって案内する和泉くんですが、その理由は、彼が中学時代に、その不幸体質から風邪をひいてしまい(詳しく言うとネタばれになってしまうので、詳細は10巻、及びオマケ漫画を見て下さい。和泉くん、頑張れ。不幸に負けるな)、修学旅行を経験していなかったからなんですが……和泉くん、知らぬ間に、式守さんからのプレゼントであるマフラーを紛失していることを、猿荻くんに指摘されたことで初めて気付きます。
ほんのちょっとの間なんですよ、ページ数で言うと、猿荻くんが、和泉くんがマフラーを紛失してから、指摘してくれるまでおよそ1P。強風が吹いている訳でもないのに、こんな状況下で首に巻いているマフラーがなくなる……和泉属、恐るべし。
まぁ、実際にそんなことはないでしょと突っ込むのは野暮と言うモノ。このエピソードでは、和泉くんの心情と、猿荻くんのモノローグが売りのお話しなんですから。
和泉くん、みんなが修学旅行を楽しめるよう、自分がマフラーを失くしたことは内緒にして欲しい、自分一人で見つけるから、という内容のお願いを猿荻くんにして、一人マフラーを探しに行きます。
和泉くんについての詳しいお話は、先程も書きました通り、10巻をお読みになって下さい、実に切なくなるので(泣) こんな人生送っていたら普通は性格がねじ曲がってしまうよ……
一方の猿荻くんですが、彼のコンプレックスは『地味』であること
言った相手に他意はなかったのかもしれませんが、猿荻くん自身『言われてみればおれは笑顔がヘタクソ 面白いことも言えない 頑張ってもそこそこにしかならない 無個性なモブ』という悲痛なモノ。
気にしないようにすればするほど深みにはまってしまう、というのもよくわかります。
結果、この言葉は猿荻くんにとっての【呪い】になってしまった結果、『人に嫌われるのが怖くて何も言えない 何も出来ない臆病者にした』
……うわーん、サルオギー、負けるなぁーとついつい感情移入してしまうのは、そういう覚えが私自身にもあるからでしょう。
『自分の不安はいつだって足を引っぱる
だからおれは
そんな自分を皆が嫌ってしまう前に線を引いた』
そして猿荻くんの回想は続きます。
和泉くんが、自分のためにではなく、他人のために線をひいたのが凄いと。
『なのにおれは何も言えなかった』と。
そんな猿荻くん、これからも自分のために線を引き続けるのが嫌だと感じ、彼は行動に出ます。
和泉くんに嫌われてもいいから、他の皆にマフラーを探すのを手伝ってもらうべく、事実を伝えます。
その時の彼の心情は、実に胸を打ちます。
『おれのこと嫌いになるかもしれない
それでもいいよ
本当は嫌だ
でも 和泉……おれは お前が一人なのはもっと嫌だ』
引用 真木蛍五/講談社
猿荻ぃぃぃぃ~っ! えぇやつやお前は~~(泣)
そんな君だから、神様が君のとこに、和泉くんのマフラー出してくれたんやー
こういうの見ると、青春だなーと思ってしまいます。
猿荻くんのように、息をつめて学校で生活している人も、少なくないと思いますから……
さて、小心者ではありますが、心優しくいざという時には勇気が振り絞れる猿荻くん、どの声優さんが彼の声にマッチするか。
……結論から言うと、彼の『地味』『モブ』と本人が語っているせいか、有名どころの声優さんを起用するのはなんか違うんじゃないか、と思ったんですよね。
そう、ただいま売り出し中の新人さんとか、〇〇の作品の主人公を務め、これから上昇気流に乗りそうな人、とか。
しかし、私、これまで何度も書いてきていますが、声優の情報は未だ勉強中、小説とか漫画読む方がメインのおかずなもので。
ですので、主人公の和泉くん繋がりで、和泉くん役の梅田修一郎さんが務めている賢プロダクションさん繋がりで新人さんが起用される可能性もあるかなーと考えてみました。
で、『回復術士のやり直し』で主人公のケヤル/ ケヤルガ役をつとめ、売り出し中の保住有哉さんはどうかな、と。
正直に言うと、いかにもイケメンって感じのイメージで猿荻くんとは遠い人種のお方に思えるんですが、賢プロダクションに置いてあったサンプルボイスが、意外に猿荻くんとマッチするんじゃないか、という完全に独断と偏見で選んだ結果です。
なので、予想しておいてなんですが、当たるとは思えないんですよね(汗)
さて猿荻くんの声優、誰が務めることになるのか、2022年の4月を待ちましょう。
追伸
修学旅行の回まではアニメがまわらなかったので、第二期、第二期で猿荻くんの登場を期待することにしましょう!