『それでも歩は寄せてくる』の田中歩の声優は誰が担当する?

本日は山本崇一郎氏の『それでも歩は寄せてくる』の主人公である田中歩の声優を誰が担当するのか考察していきたいと思います。

引用 山本崇一郎/講談社

田中歩、高校一年生。一年三組、将棋部所属。黒髪短髪の運動神経の優れた青年で、中学時代は剣道部に所属していた模様。

将棋はそれほど強くなく、初期の頃は部長である八乙女うるしセンパイに6枚落ちで対局すると、最初に6枚落ちで対局した際は歩の勝利、その後、4巻に描かれている内容から判断するに、6枚落ちでならほぼ歩が勝つくらいにまでは成長した模様。

集中力に優れ、気分転換目的で、うるしセンパイが将棋崩しで遊ぼうと歩を誘ったところ、彼女が横でどれだけ集中を乱そうとしてみ脇目も振らずに、大量のコマを一回の試行回数でゲットしたため、『ちょっとは効けよ!』とうるしセンパイが逆切れする始末(笑)

引用 山本崇一郎/講談社

しかしその逆切れに対しても、コマをゲットすることに集中していたであろう歩の耳にはしっかりとは届いていなかったようで、うるしセンパイに何を言っていたのか聞き直しています。

将棋はそれほど強くない歩ですが、半面、運動能力は高く、特に剣道は第1巻の第5局で現役の剣道部員と思しき男子生徒から、

「次の大会はどうしても勝ちたいんだよ 入ってくれよ剣道部に 『風林火山』の『山』 『不動の田中』だろ』 有名だぞ」と勧誘されるくらいには強い模様。

引用 山本崇一郎/講談社

それくらい剣道が強いから運動神経も鍛えられたのか、あるいは運動神経に優れているから剣道が強いのか、どちらなのかはわかりませんが、運動全般が得意らしく、将棋でも勝てず、勉学面でもうるしセンパイに勝てなかった歩君は、うるしセンパイばりの負けず嫌いぶりを発揮して対抗心を燃やした結果、短距離走でうるしセンパイにハンデつけた上で追いつき、その途中でコケてしまったセンパイを抱き留めるという、中々出来ない芸当をやってのけています。

 ついでに言うと、勝負は続いていて、怪我がないことを確認すると一目散に走りだした歩君を見て、私は食事中ではなくて良かったと思ったことをよく覚えています(爆)

 運動会ではリレーでアンカーを任せられ、ごぼう抜きをして一着をゲットする、玉入れでも大活躍とその運動神経のよさを発揮していますが―

引用 山本崇一郎/講談社

 クラス対抗のリレーで借り物競争をした際には、『可愛らしい物』というお題を受けた歩君、うるしセンパイをお姫様抱っこすることで『物扱いして』一位でゴールするという、うるしセンパイの乙女心をチョッピリ傷付けながらも優勝しています(笑)

基本的に性格は真面目、剣道による対人戦によって鍛えられたのかポーカーフェイスがデフォルト。ただ、真面目な点が行き過ぎて堅物なのではと思わせるエピソードも多々有り。

1巻の第1局なんか、そのあまりの堅物っぷりに爆笑必至だし、第2局も、うるしセンパイがちょっと可哀想だな、と思うくらいには堅物。攻めしか知らない堅物ですね(爆)

 第6局では、『彼女』ができても将棋部にいてくれるか、と尋ねるうるしセンパイに、『むしろ部(ここ)に入り浸りますね』と回答。

引用 山本崇一郎/講談社

 一瞬安心するうるしセンパイですが、その歩の言い方だと、『彼女』とは、うるしセンパイ自身のことを想定しているのではないか、とうるしセンパイが勘付き―

『気のせいじゃないですかね』とすっとぼける歩。

さらに、先程笑っていたのも今まで通り二人きりでいられるからだろう、と追撃を仕掛けられます。将棋の盤面と相まって『詰みだな!』とうるしセンパイに王手をかけられますが、歩はここぞばかりに諦めの悪さを発揮し、

『いや まだ手があるハズ……』と諦めません(笑)

 うるしセンパイは『詰んでるから! どっちも! 認めろ!』と言い募りますが、第7局以降のお話を読む限りでは、諦めなかったんだろうなぁ、歩君(笑う)

性格面で他に特筆すべき事柄は、何より素直である点でしょう。ひたすら自身が感じたことを素直に口にします。毎回毎回うるしセンパイに『将棋が強い』『カワイイ』と言っていますし、正式な将棋『部』にするため、部員を5名以上にすべく、部員の募集をしようとした際、歩は遠回しに部にする必要があるのかと、ことごとく部にするメリットなどないかのように言葉を重ねていくのですが、うるしセンパイに

『お前が部員ふえるのイヤなのさー 私と二人きりでいられなくなるから だろ』

と指摘された際には、ギクゥと擬音を身体全体から発しつつ硬直し、表情もやや不自然なものになっていました。基本的に、ウソが下手なんでしょうね(笑)

第11局の時なんて、雨天時で下校する際、うるしセンパイがいつもの仕返しとばかりに

『どうしても私と相合い傘したいっていうなら してやっても

いいぞ』と実に邪な笑顔で言うのですが、これにも歩君、真顔で、

『はい どうしてもセンパイと相合い傘したいですね』と返答。

逆にうるしセンパイの方が『素直すぎる……!』と赤くなって撃沈させられたいましたからね。

引用 山本崇一郎/講談社

これでもかと言わんばかりに、言葉でも態度でもうるしセンパイのことが好きであることがわかってしまう歩君ですが、告白するのはセンパイに将棋で勝った時と心に誓っているため、センパイから『お前、私のこと好きだろ』と問われた際には『何を言っているんですか』『それはどうですかね』と途端にその素直さがなくなる、というか一度、こう、と決めたら愚直にソレをやり遂げようとする意志の強さも兼ね備えています。

 まぁ、作中でその意志が揺らぐこともあった訳ですが―その辺りはうるしセンパイと歩君がキャッキャウフフな将棋イチャイチャラブコメディを読みながら確認されると良いでしょう。

 イチャイチャ、と言うと、意外とヤキモチ焼きな面もあります。

 歩君、うるしセンパイのために幼馴染の角竜タケル君に、将棋部に入部してもらうのですが、新たな部員をゲットできたうるしセンパイ、嬉しくて嬉しくてタケル君をとにかく褒める褒める♪

 それを脇で聞いていた歩君、タケル君が帰った後で、

『センパイ……少し褒めすぎてませんでしたか』と指摘。

『なんだー? もしかして ちょっと妬いてたのか?』とニヤニヤ笑いながら指摘するうるしセンパイに、歩君は表情を全く崩さずに鉄面皮のまま、タケル君が褒められた、将棋のコマをさす際に出る音を、これでもかというくらいに強烈に鳴らしています(笑)

 さて、この辺りをまとめていくと、

集中力、運動能力に優れ、性格は真面目、素直、センパイ限定でヤキモチ焼き、デフォルトが鉄面皮(笑)

こういった面をしっかり表現できる声優さんが最適であることになります。

なので、私は諏訪部順一さんを田中歩役に推させて頂きます。

どうです、あのイケメンボイスで淡々と『すごいですね センパイは……こんなに将棋が強くて そのうえそんなにカワイイだなんて』と無表情に呟く様をイメージしてください。

Fateのアーチャーではありませんが、常に想像するのは最強の自分です(オイ)

そして意外とうろたえた時の諏訪部さんの声というのも、歩君に似合っている気がするんですよね。とにかく脳内で諏訪部さんの声で歩君の台詞が変換されてしまうんですよ。

『はい どうしてもセンパイと相合い傘したいですね』 

『何を言っているんですか』『それはどうですかね』

 どうです、田中歩君の台詞を諏訪部ボイス。そして、あの声がポーカーフェイスで淡々と発せられ、うるしセンパイの顔を真っ赤に染め上げ、照れさせる……もはや御馳走と言っても差し支えないシチュエーションなのではないでしょうか?

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