ドラマ正直不動産の第四話『いい部屋の定義』の感想は、永瀬財地にお任せくださぁい(ドヤ顔)
山下智久さん演じる永瀬財地の決め台詞はいくつかありますが、『永瀬財地にお任せくださぁい』もその一つとなってきつつありますね。
しかしドラマ版の永瀬が住んでいるアパート、凄い貧しい感じなんですが、漫画だと狭くてもボロいシーンが出ない、というか永瀬が住んでいる住居の情報が出ることそのものが少ないんですよね。第21直の『あんこ業者』の冒頭には、永瀬が狭い部屋で愚痴を言っているのは、ドラマ版と一緒なんですがね。
さてはてこのドラマ版の正直不動産、結構漫画版の正直不動産とは異なる点が多々あります。。
ドラマ版では、第四話でスカイヒルズ西国分寺の話題を取り扱っているのですが、この話は漫画版の第21直の『あんこ業者』が元になっている話。
ちなみにこのスカイヒルズ西国分寺の物件を社員に説明しているシーンは、ドラマ版だと大河部長と登坂寿郎社長が、コントのような掛け合いをしながら情報のシェアを社員にしています。
大河部長『そこで 今週来週を営業強化週間にする、お前等ぁ! 死んでも売って来いよっ!』
登坂社長『大河、そういう乱暴な言い方止めなさい、今、令和』
大河部長『噂じゃミネルヴァは物件を安く買い叩いて高値で売りつける悪徳不動産屋らしい! そんな連中に負けたら許さねえぞ、骨は拾ってやる』
登坂社長『だからぁ……』
大河部長『失礼致しました』
さすがお笑い芸人だよ、シソンヌの長谷川忍さん。
さて、ドラマ版では登坂社長と大河部長の二人で物件についての情報を共有していますが、漫画版ですと大河部長が一人で情報の共有をしているんですよね。
いやぁ、登坂寿郎社長、漫画版とキャラが違い過ぎる(汗)
漫画版とは違って、期間内に売れなかった人にはペナルティを課す―のは、ドラマ版でも時と場合によってはあるんですが、月下にどんなペナルティなのか聞かれた際に『内緒』って笑う辺り、月下ではないですけど怖い(笑)
永瀬もそりゃ部長なんてカワイイもんだと言うのも納得。
まぁドラマ版の正直不動産は漫画版よりもコメディ寄りに製作されていると思われますので、登坂社長の立ち居振る舞いも色々と監督さんの考えで変更されているのでしょう、
それにしても、第三話で桐山が月下に親切なところを見せたかと思ったら、お礼を言う月下に『忙しいのにくだらない話で呼び止めるな』と、ヒール全開(笑)
ちなみに、その前の『コスパが悪すぎる、オレはスピードを最優先する』の件、漫画版だと西岡将生の内心での台詞と、内容がとても似ているんですよね。
漫画版だと、このスカイヒルズ西国分寺の物件の成約は西岡と永瀬が競っていたお話しなんですよね。
漫画版では、西岡はこの一件がもとで登坂不動産を去り、ミネルヴァに勤める事となります。
引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館
ただ、ドラマ版第四話は、このスカイヒルズ西国分寺だけでお話しが構成されている訳ではなく。その後は第101直の『事故物件』がミックスされた上で、ドラマオリジナルの展開もあります。
特に、スカイヒルズ西国分寺の前で花澤と西岡と邂逅する、という展開はドラマオリジナル。
ここでの会話と、永瀬と月下がミネルヴァに乗り込んだ際の花澤とのやり取りを見ていると、何かしら因縁があるみたいですね。
この辺も、ドラマオリジナルなんでしょう。
漫画では永瀬のライバルと言うよりは、月下のライバル、というポジションにある花澤なんですが―ビッグコミックで連載されている今は、何か花澤さんも手段を選ばなくなっている傾向がありますが(汗)
それにしても永瀬に吹く風、話数を重ねるごとに強くなってきていません?(笑)
そして今回もイケメン山Pのクズ台詞が発動っ!
『しかしお二人ともモデルのように美男美女ですね、私ほどじゃぁありませんがぁ! あなた方みたいなタイプは営業スキルがゼロでも色仕掛けで何とかなるから実に羨ましい。あれでしょお客さんにデートでもちらつかせて成約取り付けてるんでしょ? いいなぁハニートラップ営業は。私もやろうと思えばできますけれども』
うん、西岡の『失礼だろ』って台詞、深く同調出来てしまう(笑)
どう考えても花澤の台詞も失礼だけど、永瀬も相当に失礼(汗)
この後のバーテンダーである坂本さんにスカイヒルズ西国分寺の物件を紹介している際に、正直の呪いが発動して……
いや、山P面白過ぎるだろ(笑)
立て板に水どころが、必死な表情で滝のように喋り倒しているイケメンとか、図にするとこんなオモロイのか(笑)
後、今回面白かったやり取りは、永瀬のクズ台詞連発はいつも通りなんですが、前回に引き続き、我等が大河部長、シソンヌ長谷川忍さんが奮闘してくれています。
『桐山ぁ、よくやったぁ。いいかぁ! 営業強化週間にしたのは、ここ最近成約寸前までいっているのにキャンセルが多いのも理由の一つだ。お前等も、桐山に負けないように、命削って売れるものは全部売ってこい』
どこからともなく、ゴホゴホと聞こえてくる咳払い。
『誰だこのタイミングで咳払いしてんのは! えぇ、そんな奴はな空気よめねえんだ、仕事もできねえだろ、この会社から出て……』
社長室からブラインド越しに覗き込んでいる登坂社長。
『しゃちょう、ひゃしょうでしたかぁ、ウソウソ、みんな、ねっ、一生懸命やり過ぎない程度に頑張ろう、売れたらラッキーだね』
腹抱えて笑っちゃいますよ。
それに、アンコ業者を使った桐山と自力でマンション購入者を見つけてきた永瀬のことを、登坂社長に進言しているところも、昭和気質なパワハラ上司なだけではないことを見せており、良い感じです。
次の桐山の台詞が、使えるモノは親族だろうが友達だろうが何でも使う発言との落差が激し過ぎる(笑)
事故物件のお話と、スカイヒルズ西国分寺についてのお話を挟んで飲み屋に出てきたのは、前回のお話で永瀬に幻滅した榎本美波さん。
なんか月下と仲良くなっているし―まぁ、ドラマ版の月下は随分とはっちゃけていると言うか、永瀬や桐山の悪口バンバン言ってますし、不満そうな態度も表にしていますしね。
まぁ、事故物件の松井節子さんの件でも、月下がカスタマーファーストな所は一緒なので、根本的な部分は同じなのでしょうが。
松井節子さんの件については、これも流れは漫画版と同じなんですが、この件のシンミリ具合いはドラマ版の方が私好みでしたね。
小田和正さんの、正直不動産主題歌であるso far so goodをBGMにし、風吹ジュンさんが、最後の四階で勝手に止まるエレベーターの前で振り返り、
『どなたか存じませんが、もしおじいさんに会ったら、私は元気でやってますって伝えてくださいね』と一礼するところ、良い演技だなと思いました。
そしてとうとうミネルヴァ不動産社長の鵤聖人が満を持して登場することが、次回予告で判明しています。
高橋克典さんさんが『不動産売買は戦争だ』と渋く言っていたので、悪役ならではの名言を期待したいところです。