ドラマ化する正直不動産のミネルヴァ不動産社長 鵤聖人のキャスト(俳優)は誰?

さて、今日は正直不動産のキャストで、今日までわざわざ残しておいた大トリの人物の考察と俳優予想をしたいと思います。

鵤聖人(いかるがまさと)。登坂不動産の登坂寿郎との因縁を持つ、ミネルヴァ不動産の社長になります。

引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館

鵤聖人の初登場は第五巻第36直【トリプル両手】の後編。

多分、この正直不動産という作品を語る上では、欠かせない悪役、それが鵤聖人という人物です。

物腰は柔らかく、黒縁眼鏡をかけ、スーツで身をかためたエリートサラリーマン、という風貌をした男性で、会社で爪とぎをしているシーンが何度かあったのが印象的な42歳。

月下からは、とある一件でこの鵤と邂逅していますが『鵤社長、物腰が柔らかくていい人そうだったのに……:』と言葉を濁しますが、それに対して永瀬はこう答えています。

『悪い奴ほど、悪くは見せないさ』

引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館

そう告げた永瀬の後ろの部屋から、リーゼントの髪形にサングラスをかけた大河部長と、マフィア・スタイルの登坂社長が出てくるのは完全に鵤との対比になっています。

鵤聖人はミネルヴァ不動産、という会社を経営しておりますが、この不動産屋は彼が経営している会社の一つに過ぎないため、愛着等は無いと言っているんですよ。

うーん、自身の会社にすら愛着が無い、とかダーティームーブが凄い……

第42直の埋蔵文化財宝蔵地の後編では、お客さんがミネルヴァ不動産から購入した土地から土器が出土したのですが……ザックリと、すごく大雑把にまとめるとですね、文化財保護法という法律によって、土器などの重要な文化財が出土した場合は、お客さんに土地を売ってはダメという法律が存在するんですよね。

ところがどっこい、ミネルヴァ不動産、と言うかこの鵤社長は平然とお客さんにその土地を売ってしまいます(汗)

引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館

そして、売った後は素知らぬ顔。

私達は、土器があの土地から出土したなんてことは、知りませんでした、という具合ですね。

そう、文化財保護法も、土地を売った側が、土器を出土した土地であることを『知らなければ』、法律的な責任は存在しないんですよね。

なので、鵤聖人は土器が出土した土地であっても、平然とお客さんに売却し、売却した後は、その土地から土器が出土したことは、もちろん知りませんでした、という立場を取る訳ですね。

土器を掘り当ててしまった現場作業員に金を握らせて口を封じるのも中々にダーティー。

これだけでも、ブラックを通り越した、ダークネスな不動産屋だと思うでしょう?

もっとも、第42直の埋蔵文化財宝蔵地の後編はこれだけじゃ終わらないのが、鵤聖人のサイコパス……ではないなぁ、悪人ぶりが際立つ回となっています。

永瀬が、ミネルヴァ不動産から土地を購入したお客さんを連れて、

『鵤さん、家というのは人が住んでこそじゃないですか?』

『人が生活するためのアパートを建てるはずが、オーナーの生活が成り立たなくなってしまったら本末転倒です』

『現実問題として、突発的なアクシデントで、しばらくはあの土地にアパートを建てられないんです。

 せめて違約金を減額して頂けませんか?』

と切々と訴えるも、その間、鵤聖人は爪とぎで爪の手入れをしているのみ。ちなみに、永瀬が減額を求めている違約金は家賃収入の660万円、大金です。

永瀬に前述のように切々と訴えられた鵤は、

『まさにアクシデントだよね。

 家は人が住んでこそ? 違う、違う。

 不動産は資産だ。金を生むための道具ですよ』

引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館

物腰は柔らかく、丁寧な言葉遣い。が、言っている内容は容赦と言う単語を知らない、金を獲物と見定めた肉食獣のごとし。

『アクシデントが発生したから考慮してほしい? 不動産投資という弱肉強食の世界に足を踏み入れておいて、そんな言い訳が通用するとでも?』

鵤が容赦の無い人物であることは、正直不動産をご存じない方であっても、これで少しは理解して貰えたでしょうか。

しかし、彼の性質はこんなものではありません。

鵤は、この時は部下であった瀬戸から、サブリース契約を締結できたことを報告された時は、爪を研ぎながらこんなことを平然と言っています。

引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館

『やっぱり、人の死は金になるよねえ。特に係累がなかったり、少ない、老人の死は』

発言が、エリア88とかブラック・ラグーンとかに出てきそうな死の商人っぽいんですが、鵤さん(汗)
そんなヒールである鵤だからこその名言もありまして。

『不動産の売買は―高く売りたい売り主と、安く買いたい買い主の、戦争だぞ。』

もう、正直不動産に出てくるキャラの中では、ぶっちぎりナンバーワンの悪人ですよ。永瀬が騙されかけた地面師なんか、鵤と比べたら小悪党になってしまいます(マジです)

まぁ、神木の『地獄への道は、善意で舗装されてるんだ』もそうですが、ライバルとか悪役とかは中々にパンチの利いたことを言ってくれますね。

さて、この正直不動産で、最大の悪として描かれている鵤聖人ですが、そんな彼が恨んでいる人物は、登坂不動産社長の登坂寿郎。

登坂寿郎は、地面師の一件があって住元不動産を退社し、登坂不動産を始めることになりますが、この登坂社長が絡んだ地面師の一件こそ、鵤が主導した一件であることがわかっています。

一時期ミネルヴァ不動産にいた瀬戸健一の話では、登坂社長は登坂不動産を立ち上げてからも、警察の捜査に協力することで、潜伏していた地面師グループのボスの逮捕につながります。

その人物は、鵤の養父なんですが、この養父、一言で言うとクズ。

鵤は幼少期に両親に捨てられ、里親に育てられることになるんですが、この養父が詐欺まがいの土地売買を繰り返したことで、鵤は地上げを学ぶんですね。

結果、地主と直接話をつけるのは、当時10代であった鵤の役割になります。表向きは養父がリーダーですが、実質的な当目は鵤聖人が、10代にして取り仕切っていた、ということになります……

しかし、住元不動産の地面師絡みの一件で、養父は逮捕。

これを恨んでいるのか、と言うと、半分正解半分間違い、という感じでしょうか。

先程、鵤の養父がクズと書きましたが、何故なら鵤は凄惨な虐待を受けながら育っている過去があります。

なので、鵤は『養父は俺が殺す予定だったんだ』と親交のあるマダムに打ち明けています。

引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館

『登坂のせいで逃げ切られた』

『登坂には、必ず代償を払ってもらう』

『俺はあいつを抹殺する――どんな手段を使ってでも』

凄まじい逆恨み……これも虐待されながら育ったからなのか、あるいは、元からそういう性質の人間だったのか……

徹頭徹尾悪役として描かれる鵤ですが、本当に稀に、と言うか作中で一度だけ、良いこともしています。

ミネルヴァ不動産に勤めることとなる花澤に、鵤は、当時はまだ唐松建設という他社に勤めていた彼女に、こんなことを言っています。

『世の中、理不尽で溢れてますからね。

 社会のせい、会社のせい、時代のせい、性別のせい―――愚痴をいつもより多めのアルコールで流し込み、一晩寝たら溜飲が下がるくらいなら、ずっと何かのせいにしておけばいい。

 君の成功を阻んでいるのは君自身だ。他の何かじゃない』

引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館

と、世の大多数の人間が聞いたら言葉に詰まってしまう、耳が非常に痛くなる助言を送っていたりもします……私も、ええ、耳が痛くなりますね、思い当たる節が多いので……

これで花澤涼子は奮起している訳ですから、世の中何が薬になるかわからないものです。

さて、基本的に9割9分悪人として描かれている鵤聖人を演じる俳優さんとして適切な方は誰か。

私、桐山のキャストを予想した時に、山田孝之さんを予想したのですが、その時にこんなことを書いています。

山田孝之さんはどうでしょう? 闇金ウシジマくんのシリーズで、丑嶋馨役をこなした胆力が活きるのではないかと思うんですよね。

闇金ウシジマくんで演じた、丑嶋馨役。山田孝之さんなら、鵤聖人を演じても普通に溶け込みそうな気がするんですよね……

さてこの予想、当たるのか外れるのか……

追伸

ビスコだ殺し愛だ、仕事だプライベートだと立て続けに色々とあって、正直不動産のチェックまで出来なかったんですが、鵤聖人の俳優さんが決まりました。

高橋克典さんです。

んんん……これは、これは予想外ではあるけど納得の人選。

山下智久さんとの共演は9年ぶりとのことですが、山田孝之さんの予想は外れましたけど、高橋克典さんの鵤聖人も、微笑みを絶やさずに酷薄な感じを演出してくれそうです。

期待大……なんですが、あの、そろそろ神木の方のキャストも、発表してくれると嬉しいんですが(汗)

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