今日は―『それでも歩は寄せてくる』の9巻を一昨日購入してきたので、9巻から新しく登場したキャラを考察していこうと思います。
考察対象はズバリ、八乙女うるしの『父』。
引用 山本崇一郎/講談社
え? 八乙女うるしの『父』って、名前は出ていないの? と首を傾げられるかもしれまんが、9巻に初登場した八乙女うるしの父は、9巻内では名前が一切出てきていません(悲報)
なので、八乙女うるしの父、としか書きようがないんですよね。
うるしセンパイ、親父とか呼びそうにないし、あの面構えからしてパパってガラでもないでしょうし(爆)
9巻の第118局で初登場したうるし父ですが、7巻の第85局で話題には出かけていたんですよね。
お好み焼き屋の店主は、うるしの祖父と友人であったため、小さい頃からうるし達とも交流があり、その関係でうるしの父親とも縁があったようなんですね。
引用 山本崇一郎/講談社
その辺りを、こんな感じで切り出そうとした時に、父の話題を出されることを嫌ったうるしセンパイが、わざと飲み物をこぼして、父のことが話題にのぼりそうなのを避けたことがありました。
この時は店主さんが、うるしセンパイの態度から事情を察し、うるし父のことを再び話題にのせることはありませんでしたし、歩君も二人の態度から、何かしら察したのか、追及するようなことはありませんでした。
『それでも歩は寄せてくる』で、これ以外に伏線、もうないよな? 見逃してませんよね、私?(汗)
しかしうるし父、デカい。
たくわえられた顎髭に、どことなく観察者を思わせる、見る人によっては冷たいと思わせそうな瞳。白ブチのメガネをかけているので、視力が悪いだけなのか、あるいは―と、容貌だけで全てを語る事は出来ませんが、どこかの悪の組織のボスです、と言っても、服さえ変えれば通用しそうです。着ている服は作務衣。
引用 山本崇一郎/講談社
第119局では玄関から入って来ようとし、歩き出した瞬間に額をぶつけています(笑) やっぱりデカい。
歩が挨拶を始めると、うるしセンパイは、彼氏だと叫びつつ家を出て行って、懇意にしているお好み焼き屋へ。
ここで初めて、うるしセンパイから歩へ、彼女が将棋部に所属していることをうるし父へは言っていないことを告げ、お好み焼き屋の店主から、うるし父は将棋のプロを目指していた過去があることが打ち明けられます。
しかし、道半ばで挫折したため、周りが気を遣って、うるし父の前では将棋の話もしていないそうなのです。
そういった話をしていると、今回考察するうるし父が再登場。
引用 山本崇一郎/講談社
『事情は……なんとなくわかってるつもりだ 父親だからね』
と言いつつ『とにかく帰るぞ』という無情の一言。
それでもうるしセンパイは将棋をやっていることを打ち明けようとしますが、
引用 山本崇一郎/講談社
『言うな 聞きたくないんだ』という拒絶が返ってきます。
見かねた好み焼き屋の店主も口を挟もうとしますが、これもうるし父は拒絶。
ここで歩は、主人公としか言えない行動に出ます。
引用 山本崇一郎/講談社
歩『オレと勝負してもらえませんか』
うるし父『……何(なに)で?』
歩『将棋で』
おぉぉぉぉ、いいぞ歩、うるしセンパイの前でオトンを将棋でやっつけちまえ!
どうせ将棋からずっと離れているんだから、腕は錆びついているはずだし、とか私は思っていたんですけど、うるし父の次の台詞が……
引用 山本崇一郎/講談社
『八枚落ちくらいでいいかな?』
は? ……は? 八枚?
えっと、飛車落ち、二枚落ち(飛車、角)、四枚落ち(飛車、角、香車)、六枚落ち(飛車、角、香車、桂馬)
で、最初期の頃に、歩はうるしセンパイとやりあった時が六枚落ちで、9巻に突入してからは四枚落ちの状態でも勝てるようになったので、うるし父と闘う直前では二枚落ちの状態でうるしセンパイとは戦っています。
えっと、そんな歩を相手に、八枚落ち(飛車、角、香車、桂馬、銀将)で戦うと?
いくら何でもこれでどうやって勝つんだよ、いくらプロ目指していたと言ってもホラ吹き過ぎだろうと思ったんですが……
えっと、ですね―単行本には、歩とうるし父が、実際にどうやってこの八枚落ちの状況で戦ったかという棋譜があるんですね。
この『それでも歩は寄せてくる』は、女流棋士の北尾まどかさん、そしてその北尾まどかさんが代表を務める、株式会社ねこまどが監修協力をしている作品でして。
ウソだろマジで八枚落ちの状態から、それなりに強い相手を負かしている棋譜になってるぅぅぅぅぅ?!
引用 山本崇一郎/講談社
いや、私は将棋は専門じゃないですし、駒の動かし方を知っている程度の初心者なんですけど……えぇぇぇぇぇ?!
あの、あの、これだけの力量があってもプロにはなれないの? プロの棋士って超高性能コンピューター何百台その頭に突っ込んでんの?
と、色々とリアルな疑問が浮かんだ瞬間ではありましたが、そりゃ歩もうるしも呆然としてしまうわ……
引用 山本崇一郎/講談社
でも、それでも『もう一回だけお願いします』と諦めない歩が素晴らしい!
頑張れ、何とかしてうるし父を負かせ! と私は漫画なのに歩を応援してしまいました……このページまでは。
だって、次のページにいったらこのオトン、なんて言ったと思います?
引用 山本崇一郎/講談社
そっちかい、と全力で突っ込みましたね、うるしオトンに対して(笑)
まぁ、勘違いする材料はそろっていたし、しょうがないと言えば、しょうがない、のか? いや、でもそもそもの事の発端はうるし父の将棋嫌いだし……
まぁ、これだけ将棋させる人が将棋嫌いな訳がないですし、じゃあ何がどういう誤解を生んで将棋嫌いだと思われていたのか―その辺りは第9巻をご購入して頂き、実際に確認して頂ければ。
このページに来ているということは、うるし父のことを知りたくて、検索をかけてヒットした当方のブログに訪れた方でしょうから、ほとんどの方は理由を知っているとは思いますが、他のページから来た方もいらっしゃるかもしれませんので、誤解を生んだ原因については飛ばさせて頂きます。
あと、うるし父、巻末のオマケ漫画にも出ているんですが、離れの仕事場で原稿用紙らしきものを書き散らかした状態で、仕事が終わったのか脱力している状態だったんですが、ここで考察したいのは、『終わった……仕事……』とうるし父が呟いていることです。
様々な本があり、万年筆と思しきものが机の上にあり、畳の上には原稿用紙が乱雑に散りばめられ―
個人的には、何かしらの文筆業を仕事にしているんじゃないかなと想っているんですよね、うるし父。
でもウィキペディアに『職人』ってあるんですよね……何の職人なのか、サッパリわからんし、私には文筆業を営んでいるとしか思えないんですが……うーむ、どこかに情報、あるんですかね? 私が見落としているだけ?
まぁ何にせよ、うるしセンパイが父親と仲良く将棋出来るようになったし、心置きなく将棋部に在籍出来るようになって嬉しい限りです。
さて、作中最強の将棋の腕を持つ、このラスボスっぽいうるし父の声優は誰がふさわしいのか。
土師孝也さんを、推させて頂きます。
またFate関連か、モリアーティ、新宿のアラフィフかよ、と思われるでしょうが―いや、私はこちらの声はちょっと胡散臭すぎて、いや、これはこれで『その年で結婚なんて!』って言わせてもいいかも……でも個人的には、ダイの大冒険の大魔王バーン役の声の方がメインですかね。
『八枚落ちくらいでいいかな?』と土師ボイスで渋く呟かれたイメージをして下さい。
『……今のはメラゾーマでは無い……メラだ……』
私としてはこれのイメージで土師孝也さんを推させて頂いたのですが、どうでしょうかね? 私個人としてはしっくりくるんですが、さて……
追伸
うるし父の声優さんは立木文彦さんだそうですが……ABEMAでやっていないからどんな声なのか確認できなんだort