世の中には、実に様々な人がいます。暗い人、元気な人、一匹狼な人、ガキ大将な人、カワイイ人、カッコいい人、エトセトラエトセトラ……
ぼっち・ざ・ろっくに出てくる主人公、後藤ひとりことぼっちちゃんは、青春コンプレックスを患ったコミュ症な訳ですが、そんな極度の人見知りな彼女がどうしてバンドという、コミュニケーションの極致を求められる芸術活動を行うことが出来たのか?
理由は、ほぼ一言で説明出来ます。
ぼっちちゃんが所属するバンド【結束バンド】に伊地知虹夏が所属していたから。
引用 はまじあき/芳文社
ハイ、これでほぼ説明出来てしまうのです。
ぼっちちゃんについては、昨日記事を書きましたのでご参考までに。
伊地知虹夏、一巻で初登場した際には下北沢高校の2年生。誕生日は5月29日、血液型はA型。
所属する【結束バンド】ではドラムを担当しています。
引用 はまじあき/芳文社
コミュ症であるぼっちちゃんが、何故バンド活動を継続出来たのかですが……まず、ぼっちちゃん、高校デビューを目論んだのですが、コミュ症の彼女では、自分から他者に声をかけるのは至難の業。
結果、高校デビューに失敗し、公園で落ち込んでいたのですが、高校デビューを目論んでいたために、ギターを所持していたことがぼっちちゃんに幸運をもたらします。
バンドのギタリストがトンヅラしたため、代打のギタリストを探していた伊地知虹夏に、ギターを持っていた、という理由だけで話しかけられるのです。
いや、この時の伊地知虹夏は中々スゴイですよ。
『ひとりちゃんはどのくらいギター弾けるの?』と質問するのは、まぁ当然なんですが、そこそこ、と答えたぼっちちゃんに、
『ちょっと今困ってて無理だったら大丈夫なんだけど大丈夫なんだけど困ってて』
引用 はまじあき/芳文社
と、ぼっちちゃんに【絶対だいじょばないやつ】と察せられてしまいます(笑)
しかもぼっちちゃんがコミュ症であるが故に、返答出来ないでいると、ぼっちちゃんが何も言っていないのに『ありがとう! 早速ライブハウスへGO!』と、ゴーイングマイウェイ的な登場をしています……いや、虹夏ちゃん、結束バンドで唯一と言って良い常識人なのに、初登場はメンバーが欠けたことで中々ぶっ飛んだ登場をしているんですよね。
ちなみにこの時演奏したライブハウスは、彼女の姉である伊地知星歌が経営するモノ。
で、この時点では、当然のことながら初登場した伊地知虹夏とぼっちちゃんに接点は【リアル】ではないのですが、ぼっちちゃんは動画の投稿サイトにギターの演奏動画を【ギターヒーロー】の生でUPしている、中々の演奏者。登録者数は8万人前後、毎日六時間ギターを弾いていることから、演奏技術はかなりハイレベルなので、虹夏ちゃん、ギターヒーローのファンなのですよね。
『ネーミングセンスはちょっと痛いけど一緒に演奏したいな~』と言っており、この時点ではぼっちちゃん=ギターヒーローだとは知らなかったとはいえ、何気にぼっちちゃんのネーミングセンスをディスっております(汗)
意図せず憧れのギターヒーローとのセッションを行う事になった伊地知虹夏ちゃんなんですが……ここで『君は最高のギタリストだ!』というリップサービスをするつもりが『……ド下手だ』と本心を吐露してしまっています。
これは、ぼっちちゃんの記事でも書いたのですが、ソロ演奏ならとてもうまくても、コミュニケーションを必要とするバンド演奏になるとミジンコ以下、プランクトン後藤になってしまうのが原因です(泣)
まぁ、しかし、いくらコミュニケーションに自信がなく、さらにはギターの演奏も下手と言われた、バンドとしての演奏にも自信を失ったとはいえ、まさか完熟マンゴーの段ボール被ったギタリストと演奏することになるとは、虹夏も夢にも思わなかったことでしょう(汗)
引用 はまじあき/芳文社
でも、楽しそうな顔で演奏してんだよな、この時の虹夏ちゃん(笑)
この虹夏ちゃんがどういう人なのかと言うと、先程書いた、ぼっちちゃんのようなコミュ症の人がどうしてバンド活動をすることが出来るのか、という問いに対し、
【ぼっちちゃんが所属するバンド【結束バンド】に伊地知虹夏が所属していたから】
という回答がわかりやすいかと。
まず、ぼっちちゃんが所属する【結束バンド】にちゃんとした会話を出来る人が、虹夏ちゃんしかいないんですよね(汗)
アニメディアの10月号で、はまじ先生へのインタビューが掲載されているんですが、こんなことを述べられているんですよね、以下抜粋。
【結束バンド四人の中でまわりが見えて会話ができるキャラは虹夏しかいないので、常識人というキャラを崩さず、まともなキャラとして描くようにしています。アニメのアフレコでも音響監督さんが「他人とちゃんと会話できているのは虹夏しかいない」とおっしゃっていました】
……そうだよね、客観的に見ると、最初のぼっちちゃんとの邂逅は中々衝撃的でしたけど、それを除けば結束バンドの中で常識人って虹夏しかいないもんなぁ(大丈夫かこのバンド)
引用 はまじあき/芳文社
虹夏がいなければ、そもそもあんな完熟マンゴーの段ボール被ってライブ演奏しようとする奴をギタリストに起用したりはしない(汗)
山田リヨウなんか、後藤ひとりの名前から『ぼっち』というあだ名を考案する一匹狼タイプだし、喜多郁代(きた いくよ)は陽キャだけど、ライブを目前にバンドから逃亡する、というのは経験が無かったから大目に見ても、結構人の話を聞かないところあるし(汗)
と言うか、ライブハウスの店長を務める星歌が姉であったことも手伝い、幼少期からバンド文化に触れていることで、そういった音楽業界の事情に詳しいですし、デザインが得意なので「結束バンド」のロゴ、CDジャケットの制作も虹夏が担当しています。
他には、ライブ映像を動画投稿サイトに投稿する際の編集なども行っていて……ハッキリ言って、常識人が虹夏以外にいたとしても、虹夏がいないとバンドの運営に支障が出てしまうレベルです。
うん、そもそも『他人とちゃんと会話できているのは虹夏しかいない』んですから、どうしようもない(汗)
常識人、というポジションは普通苦労人、というイメージがあるんですが、ぼっちちゃんのぼっちぶりが際立っているので、虹夏が苦労している、というイメージは作中ではあまりないですね。
そんな常識人、しかしポジティブにバンド活動を行う伊地知虹夏の声優を担当するのは鈴代紗弓さんです。
2017年にゲーム『アルテイルクロニクル』で声優デビューしており、最近では86【エイティシックス】でクレナの声を担当されていますね。
どういう声で伊地知虹夏を表現してくれるのか、10月の放送日を楽しみにしています。