私は登坂寿郎のキャストは、渡辺謙さん、次点で竹中直人さんが適役なのではないかと考えていました。
まぁ、そう考えた理由は、やっぱり髪形かなぁ(汗) 渡辺謙さんも竹中直人さんも、スキンヘッドでも似合っていて、なおかつカッコいい、というのは登坂社長との共通点だと思うんですよね。
引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館
マフィアっぽい服装をしても、スゲェ似合いそうですし、服に着られている、ということもこのお二人ならばないだろう、と思って配役を予想させて頂きました。
結果は……全っ然、掠りもしない、大不正解(ぶぶー、おおはずれー)
何せ、監督さんが髪形なんぞ二の次じゃい、と言わんばかりに、髪の毛ふさふさな草刈正雄さんを登坂寿郎の配役にあてがったのですから。まぁ、髪の毛基準に配役考えるのなんて、私くらいでしょうが(オイ)
だが私はまだ、草刈正雄さんが正直不動産の撮影のためだけにスキンヘッドにされる可能性を捨ててはいないっ!(マジかよ?)
スキンヘッドにされて、マフィア・スタイルになった草刈正雄さんなら、容貌は、背の高い登坂寿郎の雰囲気が出てくるのではないかと思うんですよね。
登坂社長は部長の大河真澄よりも身長が低いのですが、登坂社長演じる草刈正雄の身長は185センチで、大河真澄役のシソンヌの長谷川忍さんと同じ身長……二人とも高身長なんですよね。
引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館
上記の登坂社長と大河部長が部屋から出てくるコマですと、大河部長の方が、頭一つくらいは背が高いんですよね。
身長のことは、私もほとんど考えなかったんですが、こうして考えると、身体的には草刈正雄さんは、登坂社長とは似ても似つかないんですよ。
桐山貴久役を演じる市原隼人さんのケースと異なり、本当に、これっぽっちも、登坂社長の役に、草刈正雄さんも有り得るだろう、と考えなかった理由の一つが、容貌、ですね。
私は芸人さんや俳優さんに詳しく無いので、シソンヌの長谷川忍さんはそもそも知らなかったので、大河真澄部長の役として予想すらしなかったのですが、『予想すらしなかった』という部分では登坂社長と大河部長の両名を演じる二人の役者さんには共通しているんですが、その内実は『草刈正雄という俳優さんの存在を知っていても予想しなかった』『そもそもシソンヌの長谷川忍という芸人さんの存在を知らなかった』という大きな違いがあります。
では、何故草刈さんの存在を知っていても、私は登坂社長の役柄に、まったく、これっぽっちも配役として考えなかったのか。
頭髪、というのは確かにあるんですが、もう一つはイメージですね。
私、漫画やラノベは好きなのでチェックするんですが、おじさまと猫、という漫画が存在するのですが、昨年、ドラマ化しているんですよね。
その主演である『おじさま』こと神田冬樹役として好演されているのですが、このおじさまが、とにかく良い人なんですよ……
うちの子になってくれるかい? と優し気に語り掛けるそのイメージが、どうにも、こびりついて中々離れてくれないんですよ……漫画のふくまるは可愛く、実写ドラマ化のふくまるは、キモ可愛い……個人的には、『おじさまと猫』は実写化ではなく、アニメ化の方がよかったのでは、と思わないでもないんですが……
閑話休題。話を正直不動産の、登坂社長と彼を演じる草刈正雄さんに戻しましょう。
登坂社長、清濁併せ呑む器の人ですが、かなり厳しいことも言うんですよね。
社員本人を目の前にしてクビの宣告をしたことがあります、そりゃもう真正面からバッサリといってます。
引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館
藤原の下では働けない、と直訴した桐山も『だったら辞めろ』『おまえと藤原、どちらか選べと言われたら……迷わず、藤原を選ぶ』という厳しさも併せ持っています。
ここは草刈正雄さんの好演に期待したいところですが……こういう厳しい側面を、あの『おじさま』を演じられた草刈さんの姿で、私にはイメージできなかった、というのが最も大きかった点でしょう。
ただ、登坂社長は部長や課長と言った面々、あるいは桐山のような実力者には厳しい側面を見せるシーンが目立ちますが、月下のような新入社員には、当初、『月下くん、元気そうで何より……会社には慣れたかい?』とニコニコとした顔で語り掛けています。
そこは草刈正雄さんの、『猫とおじさま』の神田冬樹のような演技でジャストフィットしてくれると思うんで……いや、そうして考えると、髪形を除けば草刈正雄さんに登坂寿郎を演じて貰うという選択はベターなチョイスである気がしてきましたね(オイ)
引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館
まぁ、大河部長には『あの呑気な顔、この業界に向いているとは思えねえな』とも言っているので、その辺りをどう演じ分けてくれるのか。
ただ、登坂社長の代名詞であるマフィア・スタイルは、長身の草刈正雄さんに打ってつけの服装だと思うんで、迫力もカッコ良さも滲み出ると思うんですよね、こう、肩で風切って歩く、というイメージなんですが。
この辺りは、正直不動産主人公の永瀬の台詞ではありませんが、
『悪い奴ほど、悪くは見せなないさ……』
『まぁ……見た目なら、うちの上層部は悪役商会だぞ』
という評価がピタッとハマるような好演を期待しています。