先日、電波塔事件での私なりの考察記事書きましたので、予告通り本日はアラン機関について書いていこうかなと。
しかしこのアラン機関、怪しいっちゃ怪しいんですが……
考察入る前に、個人的に一言。
アラン機関、語感が悪くない?(汗)
だって、【あらんきかん】ですよ? アラン・ドロンのように人名でもないんだしアラン・システムとか、もっとシンプルに、アラン、だけで良かったんじゃねえかなぁと思っていますが……その辺の個人的な愚痴はここまでにしておきましょう。
まずはアラン機関についてのおさらいからいきましょう。
引用 A-1 Pictures/アニプレックス
アラン機関について作中で述べられているシーンはあまり多くありません。
しかし、四話で錦木千束(にしきぎちさと)が井ノ上たきなにアラン機関のペンダントを見せた後、井ノ上たきながアラン機関についてスマホで調べているシーンがあるんですよね。
ちょっとそのスマホ画面の文章を抜粋してみましょう。なお、二重カギカッコ『 』の文については、スマホのリンク文になりますのでご了承を。
では、以下抜粋
【『才能を発揮し続けるアランとは』
『世界中で公表続く アランの被支援経験者』
『アラン・アダムスに学ぶ 部下の才能を見抜く10の方法』
『生まれはホームレス アレク・カルマン博士 ノーベル賞候補』
『100年前まで遡る? アラン匿名支援の謎』
『アランの支援を受けながら沈黙する人々 その理由』
世界的な匿名支援者「アラン・アダムス」が今、注目を集めている。スポーツ、科学、文化など世界中の様々な分野のエリートたちが次々とアラン・アダムスから支援を受けていた「アラン・チルドレン」であることを明かしているのだ。
日本でもフィギュアスケートでオリンピック金メダリストとなった山田涼選手(24)や日本初のヒューゴ賞長編小説部門を受賞したSF作家の樋口長平氏(52)などがアランチルドレンであることを表明。
また1979年に亡くなったノーベル物理学賞受賞者である物理学者の代永栄一氏も、アランの支援を受けたと思われる記述が手記の中から発見された。
日本にまで支援の手を伸ばしているアラン・アダムスとは何者なのか? その支援の記録は古いもので100年前にも遡ると言われている。
その正体は世界的な大富豪なのか、それとも巨大な支援団体なのか、様々な説が囁かれており、未だ明確にはなっていない。
アランの支援の対象となるのは、才能を持ちながらも貧困や病からそれを発揮できない人々だ。
その支援は金銭的なものから医療の提供や指導者の斡旋など多岐に渡り、そのどれもが見返りを求めない無償のものとなっている。
手紙などのメッセージを残すこともなく、その正体の秘匿は徹底されており、支援を受けた者にはその証となる、鳥の意匠が施されたペンダントが送られるのみである。
アランとそれに救われた者を繋ぐもの、それはたった一つのペンダントだけなのだ】
引用 A-1 Pictures/アニプレックス
以上、井ノ上たきなが水族館で千束にペンダントを見せられた後でスマホ検索で調べた画面の文章ですね。
情報を要約していくと、
・100年前から存在している
・支援は金銭、医療提供、指導者斡旋など色々。無償である
・支援者側から被支援者に接触はしない。鳥のペンダントを送るだけ
となります。
これを作中でのファクトチェックを行おうと思うのですが、その前に、そもそも作中でアラン機関から支援を受けるアラン・チルドレンはメイン二人の内の一人、錦木千束(にしきぎちさと)とその敵対者である真島の二人になります。
引用 A-1 Pictures/アニプレックス
この二人の情報と、作中での情報をもとに、ファクトチェック。
・100年前から存在している
100年前からかは不明だが、1979年に亡くなったノーベル物理学賞受賞者が支援を受けていた情報有りとのことなので、有力と思われる
・支援は金銭、医療提供、指導者斡旋など色々。無償である
千束は人工心臓、もしくはそれ以外の支援を、無償で受けているものと思われる。
人工心臓以外、と言うのは喫茶リコリコのマスターであるミカが、千束の指導者として、アラン機関から斡旋された存在の可能性もあるため。
引用 A-1 Pictures/アニプレックス
元々ミカはDAに就職する前はフリーだったらしいので、
フリー→DAに指導員として就職→喫茶リコリコに千束と共に転属(転属、異動と言っていいのかわからないけど)
という流れだと思うので、ミカも転属、異動となった理由が、ひょっとすると千束に対する、アラン機関からの指導者斡旋、という可能性もあるのかな、とも思ってます。
真島も、何らかの支援を受けていると思われますが、作中では第一話であった銃取引の事件。あれで行方がわからない千丁の銃器類は真島に供給されている可能性が濃厚ですので、支援そのものは受けているものと思います。
8月29日追記
第九話で、吉松シンジから直接、ミカに千束の面倒を見てくれ、という依頼と言うかお願いがされていました。
これは、アラン機関からミカが千束の指導者として斡旋されたとみるべきか、吉松シンジが『私達の娘』と発言したように、個人的な思い入れから、アラン機関の人間としてではなく、吉松シンジ個人として信頼しているミカにお願いしたのか、判断が難しいなぁ……
その辺も、十話以降で、この時の吉松シンジの心境が明かされるのかな?
・支援者側から被支援者に接触はしない。鳥のペンダントを送るだけ
引用 A-1 Pictures/アニプレックス
NG、ウソ。
吉松シンジが千束に第一話の時点で接触済み……なんですが、これ、嘘なのではなく、吉松シンジの方がアラン機関の掟を破ってます。
吉松シンジ自身が作中の第四話で発言していますからね。
【アラン機関は支援した対象に関わることを禁じている】と。
第七話で千束に正体がバレた際にも同様のこと千束に話しています。
にもかかわらず、吉松シンジは千束に接触している訳でして……しかも、リコリス・リコイルの第一話からです。
ちなみに吉松シンジは五話で『あの男を使う計画を進めてくれ』と言っており、真島の後援者である可能性も濃厚。
濃厚、と言うのは、先程の発言をしたシーンでは、吉松シンジの顔ではなく、アラン機関の梟をしらったアクセサリーがついたスーツが映っていたため。
なので、確定ではないけど、濃厚かな、と。
声も吉松シンジのもののように聞こえたし、応答した秘書の声も姫蒲のように聞こえたし。
吉松シンジの動きが、第一話のウォールナットを殺害するためビルごと爆破の印象が強いせいか、どうにも悪役というか諸悪の根源のように思えてくるのですが……
ラスボスは 第一話から 顔晒さず(オイオイ)
なんで川柳、と思うかもしれませんが、初っ端の第一話からあんな感じで顔晒して、【コイツが悪役ですよー】みたいなムーブを、原作者の立場から判断すれば、本当にするか? と疑問に思えてしまうので。私ならしない、だってツマラナイでしょ(オイオイ)
第七話で吉松は、ミカにこう言っています。
【手術後、私はあの娘を君に託した。その意味を忘れたのか、ミカ。
何のために千束を救ったと思ってる? あの心臓だってアランの才能の結晶なんだぞ】
アラン機関そのものは悪いものではなさそうなんですが、吉松シンジがその立場を悪用している。
引用 A-1 Pictures/アニプレックス
……というように、製作側が視聴者をミスリードさせるべく伏線張っているように思えてならんのですなぁ。
その根拠は、第五話の松下さん。
松下さんという人物は、寝たきりの入院患者を何者かが利用した架空の人物な訳ですが、その松下さんを介して、サイレント・ジンを殺害はしないと千束が松下に告げた際の言葉ですね。
『何を……千束……それではアラン機関は、その命を……』
と言っております。
この後に、同じ第五話で『あの男を使う計画を進めてくれ』という発言が出てくるんですが、この発言と、松下さんの発言が、吉松シンジのものだと確定すると、吉松シンジの悪役ムーブが、違う意味に変わってくるんですよね。
なので、この松下さん発言も、重要な伏線の一つかと。
その辺りを、次は吉松シンジの考察記事でまるっと書いていこうかと思います。