私もこんな所に住んでみたい、と思わせるようなスゴイ夜景……なんですが、初っ端から原作との違いが出ています。
原作だとこの光景を見下ろす時間帯はAM8:00になっているんですよね。
ですが、最大の変更点は……主人公・永瀬財地を演じる主演の山下智久こと、山Pが、上半身・裸(キャァァァァ)
引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館
全国のどれくらいいるかはわからない山下智久さんの女性ファンが黄色い歓声をあげたのではないでしょうか。
いやぁ、かなり節制して身体を鍛えているんでしょうね、常日頃から、と思わせる肉体美でした。
ちなみに、原作では裸だったの、ベッドに入っていた女性の方でしたからね。漫画の永瀬は普通にYシャツ姿。
登坂不動産に出社すると―桐山ぁぁ?! 第一話から桐山貴久が社員として所属している?! 成績は登坂不動産内で第二位。もちろん、第一位は永瀬財地なんですが……原作では、永瀬がウソをつけなくなってから桐山が登場し、桐山は登坂不動産に在籍中ナンバー1でしたので、その辺りの細かな違いがありますね。
いやぁ、これってかなり話を圧縮している印象を受けました。原作の漫画の、第一巻の第五直(第五話)までのお話やキャラクター、エピソードを色々と混ぜてドラマ化していますね。
新入社員の月下咲良役の福原遥。
彼女はシソンヌの長谷川忍と共に登場し、永瀬に教育を依頼するんですが―この山Pの【メンドくせぇなぁ】という副音声が聞こえてきそうな演技が、永瀬財地というキャラクターの性格をわかりやすく表している演技だなと思いました。
まぁ、漫画版の永瀬は、ウソがつけなくなる前は、こんなわかりやすく、同僚や客に【メンドくせぇなぁ】というような対応はしていませんでした……下請けの業者には、よろしくない性格が全開でしたが(汗)
そこはドラマ版だからこその、わかりやすさを監督さんが優先したのでしょう。
そう思う理由としては、このドラマがコメディー方向に力を割いて作ったのではないか、と思えるからですね。
コメディー方向に力を割いて作った、と判断した理由については、この後にまとめていきましょう。
引用 大谷アキラ 夏原武 水野光博/小学館
さて、月下と共に登場した大河部長、大河真澄を演じるシソンヌ長谷川の『日本一高い山は富士山だ。では、二番目に高い山は?』という、第五直の【店舗契約】で行われていたこのやり取りを、物凄い身振り手振りを交えて、一位と二位では雲泥の差がある、ということを話します。
【香川照之さんなら、大河部長をコミカルに演じてくれるだろう、と。そう、コミカルに演じる、という部分に焦点を当てるならば、どうして私は芸人さんを大河部長のキャストに推しても何ら不自然ではないのに、まったく考えていなかったのですから……我ながら考えが浅かったです(反省)】
と、書いているんですが、まさに芸人のような身振り手振りを交えてのお話しですが、実にコミカル……
いや、でもまさか、シソンヌの長谷川忍さんのコミカル具合をはるかに上回るコメディーが展開されようとは、この時の私は知りませんでした……
地鎮祭の場所にあった石碑を壊してからの、山Pの凄まじいぶっ壊れ具合が、誰に予想出来たか(笑)
今度御飯連れて行ってください、と女性社員におねだりされると、
『そうだねぇ―』と言うと風が吹き『君みたいな香水臭い女ご飯が不味くなるからいいや』
自分の口から何という言葉が紡がれたか怪訝な表情をし、え? と呟く山P。
『って言うか君が不倫してることまわりはみんな知ってるよ。近々その人の奥さんに慰謝料請求されるだろうから、俺に色目使ってるヒマがあったら金策に走ったら、どうせ貯金なんかしていないんだろうけど』
めっちゃ早口で喋りつつ不審者のごとく眼をキョロキョロさせ、何とも形容のしようのない表情で、とんでもないクズ台詞を連発するイケメン(笑)
混乱しつつその場から逃げるように自身のデスクに向かう永瀬ですが、その向かいのデスクにいるのは成績が売り上げナンバー2の桐山。
地鎮祭、結構(時間が)かかったんですね、と桐山から尋ねられると、ここでも社内なのに、書類が飛ぶくらいの突風が吹く(笑)
『だまれぇぇっ人の心配しているヒマがあったら自分の心配しろ、お前じゃオレのことゼッテェ抜けねエからっ!』
様子がおかしいことに気付いた月下が心配して声をかけますが、」
『話しかけるな笑うしか能がないド素人がぁ!』と罵倒し、
契約がまとまったことを労い、飲みにでもいくかと誘う大河部長に、
『嫌でぇーすっ、アンタのしょうもない自慢話聞くのもうウンザリなんです大体激安居酒屋で激安ハイボール奢ったくらいで恩着せがましいんですよこの……クソ上司がぁ』
激昂する大河部長を周囲の社員が止めてくれている間に、自身の異変を確信し、口を塞ぎながら混乱する永瀬は早退しようとしますが、
『すいません、ちょっと僕、早退しても……』とウソをつくことを許さない風がビュウビュウ吹く。
『してもいいですよね、だって、オレ誰よりも成績残してるんで、雲泥の差ァっ!』と両手を広げて、ナンバー2の成績を残している桐山に対し、どのくらいの差があるかを見せつけ、早退しようとすると、再び風に押し戻され、
『精々働き給えこの三流社員どもがぁ!』と捨て台詞を残すまで、たった数分の間でお茶の間を爆笑の渦に叩き込む元ジャニーズのイケメン。
いや、もう第一話のハイライト、絶対ここでしょ(笑) この感想をまとめるために何度も録画した映像を見ましたが、何回見ても笑えるんだもの。
特に、『してもいいですよね、だって、オレ誰よりも成績残してるんで、雲泥の差ァっ!』の時の、桐山貴久こと市原隼人さんの、あの呆然とした顔(笑)
いや、アレ、演技ではありません、と言われても納得してしまうくらいの呆然っぷり。
この後も、最初に自宅に招いた際に登場していた女性に、
『君みたいなクソビッチに教えることなど何もないっ!』と言って盛大に頬を平手で張られるし。
アパートを建設する石田さんに対して行われた説明を、月下に説明するところで、ようやく純度100%のコメディーから、ドラマっぽいシリアスの成分が、ほんの10%くらい戻ってくる、という具合でしたね(笑)
いやもうこんなイケメンが、バカ正直にアホみたいな本音をズバズバ言って、どうしてこんな言う必要も無いことを、と頭を抱え、口を塞ぐ光景は腹を抱えて笑ってしまいます。
いや、他にもシソンヌ長谷川さんのリアクション芸や、市原さんの黒い笑み、福原さんの一生懸命の四文字熟語に尽きる演技、原作とは違って、いくらか思慮深くなっているアパートの購入者の石田さん演じる、山崎努さん……特に山崎努さんの演技、一回しか出てこないゲストキャラなのに役処が重要で、かつ中々に言葉が重い。
他にも原作の登坂社長と、厳しさは似ているのにまとっている空気が全然違う印象を与える草刈正雄さんをはじめ、同じく原作の榎本美波とはかなり違う印象を与える泉里香さんなど、見所は結構あったはずなんです。
はずなんですが、全部主演の永瀬財地こと、山下智久さんに全部もっていかれてしまいましたね、第一話は。
何気にコメディー部分を除いても、ウソこそついていないものの、契約に不利になるようなことは意図的に情報を伏せてアパートの契約を結んでいますからね。
イケメンで有能なのに、クズ(笑) それが、嘘がつける頃の永瀬財地ですので(汗)
三年後にタワマンが建設された際、石田さんのアパートの入居者を、ドラマ版の永瀬はちゃんと捜すのか、すっごい不安(笑) まぁ、まだ第一話ですから、そこはしょうがないんですが。
第二話は、さすがにあの怒涛の本音コメディーの連発はないでしょうが、
『すいません、ちょっと僕、早退しても……してもいいですよね、だって、オレ誰よりも成績残してるんで、雲泥の差ァっ!』
みたいなクリーンヒットな本音、待っています(笑)