『錆喰いビスコ』の世界観と設定について(一巻限定)

追伸 2月12日にアニメの画像と文章を追加しております。

『錆喰い』ビスコは現在七巻まで刊行されており、1月には8巻も発売される予定となっております。

なので、アニメ化する際に、どこの巻数までアニメ化するのかが気がかりなんですが、個人的な予想では1巻分だけでキレイにまとめようとしている気がします。

第一話のタイトルが、八十万日貨の男。

引用 瘤久保慎司 赤岸K/電撃文庫

個人的な予想では、文庫本40Pまでの、チロルが操縦するエスカルゴ空機とのバトルまでを収録するのではないか、と考えています。

そのくらいのペースでアニメ化していくと、次のクールの4月までは、一巻分で収録するのが丁度おさまりますし、話の展開的にも良いように思えます。

ギチギチに詰め込んで、二巻のケルシンハで話を区切るのはどうにもモヤモヤしますし、三巻のアポロの話まで詰め込むのはキツイと思いますが、著者の瘤久保慎司先生が、三巻の後書きで、

『応募時に錆喰いビスコが持っていた構想は、この三巻で全部書き終えた事になる』と書いてますので、設定的には三巻で区切るのが良いのかな、という考えもあります。

しかし、そこまで一気にアニメ化出来るのか? 尺の関係とかは大丈夫? と考えると、一巻で区切っているのかな、と予想している次第。

なので、今回『錆喰いビスコ』の世界観と設定についてまとめますが、その内容は一巻分だけにしています。

二巻以降に出てくるケルシンハとかアポロとかの敵キャラはもちろん書きません、というか一巻分の、人物を除いた設定まとめるだけで、多分今日一日分の記事が埋まってしまう(汗)

錆喰いビスコの日本

少し前に、一巻に掲載されている地図をアップしていますが、東京爆災によって埼玉もろとも滅んでおります。

主な一巻の舞台となる忌浜、そして忌浜にやってくる前にビスコがいた群馬が西に、東には茨城が存在しています。

引用 瘤久保慎司 赤岸K/電撃文庫

ダラダラと文章でまとめるよりは、地図を図で見た方が位置関係は把握しやすいかと。

錆が入ってこないように各地に壁が築かれていたり、人の往来を妨げるかのように、江戸時代のような関所があったりするのも一つの特徴でしょうか。錆が強くて人が入れない地域があるのも、この作品の『錆び風』という存在を象徴しています。

錆の原因

世間的な常識では、かつての日本の科学技術の結晶である『テツジン』という防衛兵器大規模爆発が原因、とされています。錆び風は東京爆心穴を中心に日本全土を覆うように吹いて、あらゆるものを錆びつかせている訳です。

しかし、一巻の後半で黒革が、『薬が余ってるなら……患者の方を、増やさないといけないだろう?』と言っており、黒革が、かつて東京爆心穴を引き起こした『テツジン』の炉を確保しており、この炉をもって錆を人工的に発生させています。

追伸 『こどもたちの砦』でテツジンの画像が出ているので、掲載しておきます。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会

うーん、いいね一巻の黒革のこの外道ぶり。一貫して悪の姿勢がブレないのがよろしい。

企業

日本が錆び風によって滅んだ、と言っても人々はまだそこに活きている訳でして、原始時代に戻った訳でもないのですから、残った文明、技術力で『錆び風』に対処しようとするのは、ごくごく自然なことです。

的場製鉄

企業も『動物兵器』のような、錆にくいものを生産する傾向があります。作中では、的場製鉄がその一つになり、エスカルゴ空機という戦闘機を作っており……さらには、日本を滅ぼす元凶となったテツジンの補修作業もやっています。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会

テツジンの炉は錆を撒き散らしますので、そんなテツジンの補修作業を行うということは、錆びて死ね、と言うのと同義であり、責任者が次々と死んだ結果、下っ端だったチロルが現場責任者になる頃、会社のエスカルゴを盗んで逃げてきたことからして、ロクな企業でありませんね、キング・オブ・ブラック企業。

カルベロジュエリー

他には一巻で出てきている企業でカルベロジュエリーという福島の大会社が、採り尽くされた天然鉱石の代わりに、合成された美しい貝を使って新世代の宝石とした、とありますね。

華北製鉄

列車の車両を製造しているらしき企業であり、興号、俊通、震風、という車両があるようだが、どういう違いがあるかは不明。ミロ曰く『この手の列車は、セルフサービスで動かせる筈だけど』

なんか、セルフサービスで動く、というのがイメージつきにくいんですが、作中での描写を読み解くと、レバーを既定の位置に入れ、運行サインを出す。それから運行料金三百円を入れて、赤いボタンを押すそうなんですが、この時代の日本の貨幣は日貨。円ではありません。この辺りは大茶釜チロルは前職の知識を活用し、配線をいじったりして動かしています。動力は骨炭。

骨炭

動力源の一つ。鈴や黒炭などの好物が錆び風で変質した新世代燃料。骨のように白い外観からこのように呼ばれた説、テツジンの飛び散った骨を苗床にして発生した、という説からこのように名付けられた説など、名前の由来には諸説あり。現在多く使われている一般的な燃料の一種。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会

足尾骨炭脈の広大な採掘権を巡り、栃木、新潟、福島といった県が争い、炭鉱の拡大開発行われたが、有毒ガスの発生、新種の進化生物、爆発事故などが重なり現在開発は行われていない。

動物兵器

錆び風が鉄の部品をすぐに錆び付かせてしまうため、自然進化した生物たちの、錆び風に強い性質を利用し、各企業が改造生産しているもの。

エスカルゴ空機

的場製鉄の動物兵器。巨大な両翼の中央部に、カタツムリの頭が備え付けられ、中央部に背負った巻貝がある『エスカルゴ空機』を生産している。ちなみにこのエスカルゴ空機は、難体質の頭から溶解液を吐き出す形で爆撃を行う。両翼には機銃が備え付けられている。ベースは白金マイマイと呼ばれる軟体生物をベースにしており、生体エネルギーを浮力に変換することで、重量のある兵器を搭載できるのが長所。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員

カバ

軍用のもので、どこが生産元の企業なのかは不明。機銃や大砲を背中に括りつけている。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員

テツカザミ

硬い甲殻を持つ大型の蟹。海沿いの県の自警団に動物兵器として採用されていた過去があり、ビスコの相棒であるアクタガワもその末裔と思われる。大砲、機銃といった銃火器類を背負ったまま山、沼、砂漠と場所を選ばずに行軍出来るのがセールスポイント。過去には、無敵の兵科と言われたことも。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員

沖縄の蟹兵部隊が、好物のコムギエビが大量発生したことで、全兵が海へ飛び込み戻らなかった、という逸話があるため、現在ではあまり見られないとの記述が一巻に有り。

チロル曰く『乗りたてのころは、眉間のあたりに柚子の香を焚いてやるのが普通なの』らしいが、ビスコは相棒であるアクタガワに『急ぐ旅とはいえ、アクタガワに、薬は使いたくねえが……)と言っており、キノコ守りにしても、薬による催眠状態を利用して蟹を操るキノコ守りもいるとのこと。

引用 瘤久保慎司 赤岸K/電撃文庫

日光戦弔宮

寺。ビスコ読んでいない人が、いきなりこのページくると、何言っている、寺が動物兵器ってどういうことだと言われるでしょうが、本当に登場しているんだから仕方ない(マジです)

崩れかけた巨大な寺の屋根をぶち破るように戦車砲が空へ突き出ている……どんな絵面になるんだ(汗)

やどかり、と表すのが最も近いいでたちだが、人の二倍の大きさはあるアクタガワの三倍以上もある巨大さで、戦艦のごとき、と作中では形容されている。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員

左にある、砂煙をあげているのがアクタガワに乗るミロ、右のデカブツが日光戦弔宮。

イグアナ騎兵

テツジンと同化した黒革から、霜吹県民を逃した、という記述があるが、普通のイグアナに乗っている騎兵なのか、動物兵器なのか不明。自警団が使用。

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員

エゾアンコウ

通称フライファット。巨大に飼育したエゾアンコウに各種装甲、兵器を取り付けた大型の魚型航空重機。

お菓子 食品

日本が壊滅した未来ということもあり、ビスコやミロがあった。と言うか、作中でビスコがビスコを食べている(笑)

引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員

……いや、色々とまとめましたけど、錆喰いビスコの要であるキノコの設定について、まだ私、まとめていないのよね(汗)

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