ドラマ正直不動産の第十話は第四十一直の埋蔵文化財包蔵地と第五十三直の賃貸管理物件が話のメインになっているんですが……
埋蔵文化財包蔵地の件については、土器等の品が出土された場合、文化財保護法に従って、土地の所有者、もしくは占有者が出土した品が遺跡などに関連付けられると認められた場合、届け出が必要になってくる、というもの。
もちろん、土器なんて出た日にはアパート何て建設出来ない、ということを頭の片隅に置いておいて貰えれば。
一方の、賃貸の管理料は、登坂不動産では管理料は5%なんですが、ドラマの冒頭で、この管理料を2%にすることで登坂不動産の管理物件を奪っていく、というスタイルでの兵糧攻めですが、原作では発案者は不明なんですが、ドラマ版では花澤さんの提案になっていましたね。
そういう流れなんですが、前回の話の流れから、永瀬を結婚相手にと狙っている榎本さんなんですが―ちょっと榎本さん、何で永瀬のアパートで晩御飯一緒に食べているの(汗)
あ、前回の話の流れは一応、こちらから見れますので、正直不動産の第九話を見逃している方は参考までにどうぞ。
しかも前回のお話しで月下を居酒屋で慰めているシーンをバッチリスマホで録画していた榎本さん、怖い怖い怖い(笑)
めっちゃ永瀬の顔をガン見しているの、怖い怖い怖い(笑)
さて、この正直不動産、オリジナルの要素も多分に含まれているんですが、最終話で最大のオリジナル要素をぶちこんできました。
最終話で何と、永瀬、ウソがつけるようになるんですよね。
神社にいって、賽銭を入れて会社がピンチなので元に戻して下さい、とお願いするんですが―結果、ウソがつけるようになるんですよね。
原作では、祟りにあってから永瀬、一度もウソがつけるようになってはいないので、最大の改変要素ですね。
このオリジナル要素のおかげで永瀬はペラペラとウソがつけるようになり、大河部長にはおべっかを使い、第一話で登坂不動産に所属している、香水くさいと告げた女性社員にもおべっかを使って許しを得ています。
『君みたいな香水臭い女御飯が不味くなるからいいや』
『って言うか君が不倫してることまわりはみんな知ってるよ。近々その人の奥さんに慰謝料請求されるだろうから、俺に色目使ってるヒマがあったら金策に走ったら、どうせ貯金なんかしていないんだろうけど』
――いや、こんなこと言っていたのに、いかに元ジャニーズの山Pに壁ドンされたからって『許すぅ』とかってならんよ(笑)
第一話の感想はこちらから。
しかし、ウソがつけるようになったことでうまくいくこともあれば、その逆も然り。
榎本さんには嘘八百を並べて結婚を前提としたお付き合いを提案しプロポーズするものの、何かを察した榎本さんに、バカにしないで下さい、と拒否されてしまいます。
いやぁ、この永瀬と対峙している数秒間で、目の辺りや表情が少しずつ変わっていく泉さんの演技が素晴らしいですね。
『永瀬さん 私のことバカにしてます? 私は永瀬さんの正直なところが好きだったんです。今の貴方の言葉からは真実が一つも感じられません』
いや、これリアルで言葉や反応で相手の言っている内容の真贋が判断出来るとしたら、超能力と言っても良い能力(笑)
そして、登坂不動産内での営業も、営業成績そのものがウソがつけるようになったことで成績が上向くのですが、ウソをついている罪悪感、お客さんに対する申し訳なさから後ろめたさを感じており、月下からも今の永瀬は尊敬出来ない、と告げられてしまいます。
ウソがつけるようになったことで、逆に悩みを抱えてしまう永瀬ですが、この記事の冒頭で書いた、賃貸管理料値下げによるミネルヴァ不動産の攻勢は止まらず、大オーナーの管理物件を解約されそうになります。
この登坂不動産の危機に対し、永瀬は『大丈夫。ウソがつける今なら絶対言いくるめられる』と判断し、オーナーのもとに向かいます。
しかし、管理委託料が、登坂不動産は5%に対し、ミネルヴァ不動産は2%。
普通に考えればミネルヴァ不動産の花澤の提案の方が魅力的。
差し迫った危機に、永瀬は1.5%での提案をしようとします。
1.5%ではコスト割れなんですが、これにコンサルティング料や広告料など、他の名目で料金を補うことでどうにか契約を繋ぎとめようとしますが、永瀬の脳裏に過ったのは、榎本さんや月下の言葉。
『今の貴方の言葉からは真実が一つも感じられません』
『私は今の永瀬先輩は尊敬できません』
永瀬、土壇場でこれまで通り5%の管理委託料でお願いするという、中々に現実離れした提案をします。
でもなぁ、これ……リアルで考えた時、住民の皆様のことを考えて5%に管理委託料を、不動産会社が設定しているとは思えないんだよねえ、アパートに住んでいる私からすると(汗)
しかしそこはドラマ、永瀬の言い分を聞いて再考するオーナーさんに、第一話で出てきた石田さんこと、山崎努さんが再度出演。
まぁ山下智久さんが出ているドラマですからね、山崎さんがゲストとして最終話に出てくる、という流れはある意味予定調和かな、と。
石田さんの『バカ正直な男』という助言を受けて、オーナーさんは登坂不動産にこれまで通りの管理委託料で契約を続けることに。
ちなみにこれ、漫画版では大河部長が頑張るお話でして、永瀬はあくまで付き添いという形で赴いているだけでした。
もっとも、大河部長も5%での契約を死守しているんですが、ドラマのような美しい流れではなく、チョットしたやらせというか、自作自演が入っています(汗)
気になる方は、正直不動産の七巻を購読されるのをオススメします。
ただ……不動産会社の内情がわからないのでこれ以上のことは言えませんが、うん、ここのやり取りは現実離れしていると思う(汗)
3%も違う提案されたら、額にしたら年間でどれだけ違うんだ、と(汗)
まぁ、この管理委託料のお話しはここまでにして、まだ残っている埋蔵文化財包蔵地の件で出てきたぞ、ツンデレ市原こと桐山貴久!
登坂社長に不動産で救われた過去があるから、埋蔵文化財包蔵地の件で苦しんでいるオーナーも助けてやりたいという永瀬に、『どうぞ、ご勝手に』と言って去っていく桐山……そんなこと言って後から、実は何かフォローしてんだろというのがもうわかりきっているのが(笑)
ミネルヴァ不動産に乗り込んで、どうにか契約を撤回させようとする永瀬と月下。
自分の仕事に誇りをもっている、という永瀬に対し、
鵤社長の回答は素晴らしい。
『永瀬君。不動産は資産だ。金を得るための道具だ、そんなものに希望を持つな。希望を持つから絶望する』
何で悪役が言う言葉って真実の一面を突いているのですかね?
登坂社長がミネルヴァ不動産に乗り込み、埋蔵文化財包蔵地の件で問題になっている土地について、その土地にあった家を解体していた業者から、大量の土器が出てきた、と連絡があったとのことで、裁判などで争う覚悟があるかと問う登坂社長。
結果、金はいらない、と帰れ、と言う鵤社長ですが、どうしてもドラマ版の鵤は、作品全体がコメディ寄りの作りのせいで、悪としての力は弱くなっている印象。
ちなみに、この土器を発掘した業者の情報を登坂社長に伝えてくれたのが、桐山。
やっぱりドラマ版の桐山はツンデレ市原です(笑)
しかも最後には漫画版でも言っている螺旋階段の件を言って慰めていますし、最後に、『やっぱり、アンタは正直すぎて大嫌いだ』と言ってますし、ツンデレだなぁ(笑)
コメディ寄りになっていることでキャラの在り方が原作である漫画から大分変っているキャラもいますが、これはこれで面白かった!
花澤さんなんか、実績を上げて、ミネルヴァ不動産の会社の株を半分取得して、鵤社長と対等に話せるようになる、とか言っていますが、原作には全然ないしなぁ、こんな部分。
そういった部分を含め、大変満足出来たコメディ作品でした。
あ、榎本さんと永瀬の恋の行方は、最後の最後のコメディ爆弾を落とされていました(笑)
ウソがつけない祟りが最後の最後で復活してしまい、
『僕も貴方のことが大好きです。だから結婚を前提に……する気なんて一ミリもありませぇぇんっ! っていうか、そんな結婚を前提とか堅苦しいことを言ってないでもっとライトな関係でいいじゃありませんか。とりあえず、今夜は一緒に過ごしましょう。ほら事前に体の相性とかそういうのを確認しておいた方が……』
いや、榎本さんに平手打ちされて盛大に吹っ飛んで『へばっ!』と言われるのはドラマ版正直不動産ならではでしょうねえ。
最後は今月の営業成績一位になったのが月下であったのがチョイと意外でしたけど、これは第二期もあるんでしょうねえ。
ちなみに榎本さんは、正直すぎない人を次の結婚相手に選ぶ模様です(笑)
来週は正直不動産尾感謝祭が放送されるそうですので、見逃したお話しがある方などは視聴してみてはいかがでしょう?