前回の第二話『エリンギで跳ぶ』で、大茶釜チロルをビスコが捕らえた―という感じではないよなぁ、ビスコの眼中に無い、って感じだし―すぐ後に生じた、猫柳パウーとの戦闘。
そこから続きが始まる訳ではなく、大茶釜チロルの視点で、ほんのちょっと時間を巻き戻したと思しきところから再開。
私、大茶釜チロルはあまり好きなキャラではないんですが、不思議とこの声で、あのやかましい演技をされていると、小悪党と言うか確実に小物なんですが、どうにもキライになれない(笑)
引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会
ん、しかしキノコ警報か……まぁ、キノコが錆の原因だと思われているなら、確かに警報の一つや二つはあるか。
話はちょっと逸れますが、『それでも歩は寄せてくる』のメインキャラクターの一人、御影桜子を演じる声優さんが羊宮妃那さんなんですが、ビスコの第一話の娼婦さんと言うか、お嬢さんの一人を彼女が担当していまして。
で、今回も、マダムという役柄名の老婆と共に、そのお嬢さんが三人ほど出てきたので、羊宮妃那さん出ているのかなー、とチェックしてみましたが……出てませんでした(汗)
だって、あの『嬢』の誰が誰を演じているのかまではわからないんですもん(涙)
さて、話を錆喰いビスコに戻しましょう。
パウーとビスコの戦闘が始まる前に、原作ではなかった、猫柳ミロとジャビとの会話シーンが挿入されています。
引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会
このジャビとミロとの会話シーンと、パウーとビスコの戦闘シーンを交互に出していく訳ですが……ここでようやく、ビスコ・ジャビサイドの認識である『キノコ=錆の浄化手段』という知識が開示されます。
さらにはジャビとミロの会話で、
ジャビ『キノコ守りは錆の濃い所にキノコを生やすが、すぐに浄化される訳じゃあねえ。そうすっと、傍目にはキノコが生えてるところは、錆が濃いって話になる』
ミロ『それで、キノコ守りが錆をばらまいてるって噂がたって、みんなが迫害を……』
と、キノコが錆の原因と思われている理由を話すことで、世界観の説明に一役買ってくれています。
しかし、それにしてもこうやってアニメ化されると、パウーの戦闘力が抜きんでていることがよくわかる。
バイクをブン投げるビスコも大概だけど、その投げられたバイクを棍で撃ち返すとかってもう人間業じゃない(笑)
引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会
チロルじゃないけど、化物呼ばわりするのもよくわかる(笑) ちなみにビスコはゴリラ呼びしている(笑)
パウー、本当に女性?
パウー、本当に錆びに身体を蝕まれているのよね?
パウー、本当にホモサピエンスなの?
この三話ではパウーの化物っぷりもさることながら、ビスコのヒールっぷりも中々のモノ。
引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会
この悪そうな顔、どう見たって物語の主人公じゃなくて悪役側でしょコレは(笑)
しかし、鈴木崚汰の『ばかやろう……あんな、遺言みたいな事、言うから。俺はっ……』
って本当に涙ぐみそうな声になっているんですよね、鬼の目にも涙ならぬ、ビスコの目にも涙(笑)
しかしジャビ、医者の前で死んだフリして抜け出すとかって、お茶目に過ぎるおじいちゃんだ。
まぁミロもミロで、怪我人が動くなんて言語道断って言うでしょうから、仕方なく死んだフリをしたんでしょうかね?
そしてビスコとミロがタッグを組むシーン。
やはり『錆喰いビスコ』の話の中で、一巻の出来栄えが傑出しているという考えが、原作読み返してみても、アニメ化されて視聴しても変わりませんなぁ。
しかし、効果音と絵の使い方一つで場面の見せ方が全然異なってくるんだな、と感じたシーンがこの第三話の中で一つありました。
ミロが姉であるパウーとの別れを惜しむシーンですが、ここもちゃんと原作にあるんですよ。
そして、ビスコが落ち着きない様子になるのもそのまま。
ただ、音が無くて絵のない小説ですと、ここのシーンってビスコがかなり焦っている、という面が表に出てくるんですが、アニメのように間抜けな効果音を一つ出して、なおかつビスコのこのコメディ色溢れた面構えを見せられると、それだけでコメディっぽいギャグシーンのように見えてきてしまうんですよね。
引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会
実際、あの効果音を聞かせた後で、『遅っっせええんだこのボケーッッ! 始める前に終わる気かァッ!』ってこの顔で叫ばれると、シリアスなシーンのはずなのにギャグになっているという(笑)
自警団に追跡されているシーンでは、私お気に入りのイグアナ騎兵が再登場!
でもこれからしばらく見れなくなるんだろうなぁ、イグアナ騎兵。
引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会
その追跡を振り切るためにエリンギで跳ね飛んで忌浜を脱出するところでエンディングテーマが流れ始めます。
エンディングテーマが終わると、アクタガワと合流するシーンがバッサリとカットされて、日光戦弔宮との戦闘シーンにまでぶっ飛んでいるんですよね。
これは第四話のサブタイトルが『蟹に乗る』なので、エンディングテーマ後に削った、アクタガワにミロが乗るシーンを、第四話では流すと思うんですが、その四話のハイライトシーンみたいなところを抜粋して今回は、日光戦弔宮との戦闘シーンまで飛ばしたんだと思うんですよね。
だよね? 製作班さん? これで第四話『蟹に乗る』が、そのまま日光戦弔宮との戦闘シーンから始まったら私、恥ずかしいからお願いしますよ本当に(オイオイ)
大茶釜チロルの画像も入っていますから、多分足尾骨炭脈、原作の『錆喰いビスコ』一巻だと、94Pの辺りから再開、のはずです。
しかし、そうなると赤星ビスコがビスコを食べるシーンはどうなるんでしょうね? 大茶釜チロルが出てくるなら、食品を譲り受けるシーンが当然出てくるはず。
しかし、今回ミロの名前をビスコが尋ねた際は、『あの、ココアみてーなアレか? 牛乳で、溶かす……』という原作の台詞はなくなっており、『ミロってのは、アレのことか?』だけになっているんで……ビスコがビスコを食べるシーンはなくなっているかもしれませんね……ちょっと残念だけど。
ですがこの第三話『タッグ』の放送で最も意外だったのは、本編が全て終わってから始まった次回予告。
え? え? え? 一巻のラスボスの黒革が次回予告してくれるんですかぁぁぁぁぁっ?!(狂喜乱舞)
引用 錆喰いビスコ/電撃文庫 錆喰いビスコ製作委員会
『宿命の二人が旅立ち、いよいよ物語が動きだす』
いやぁぁぁぁ! 津田健次郎さんのブラックスキンボイスがきたぁぁぁ(五体投地)!
『とはいえ世紀末の自然は甘くない。次あたりで死んでくれると助かるんだが』
オイ、マジで黒革の発言じゃねえかコレぇぇぇ(笑)
次あたりで死んでくれると助かるんだが、とかマジで黒革なら言いかねない台詞(笑)
もうブラックストマックを全く隠そうともしない辺りが黒革の黒革たる所以!
『次回、蟹に乗る。なんなんだよ、蟹に乗るって』
おっひょぉぉぉぉ、もう黒革の声でナレーションしているのではなく、マジで黒革になりきってのナレーション最高っ!
なんなんだよ、蟹に乗るって、というこのうんざり感が黒革の味を出してくれている!
監督の碇谷敦さん、マジでありがとう、黒革好きにはたまらん次回予告でしたぁぁっ!(感涙)
まぁ、『錆喰いビスコ』の原作を知らない人がみると、意味不明なサブタイトル率がこれで五割でしょうか。
『八十万日貨の男』『エリンギで跳ぶ』『タッグ』『蟹に乗る』
このうち、『八十万日貨の男』『タッグ』は、うん普通にサブタイトルとして映えそうな表題でしょう。
どのくらいの賞金がかけられているのか一目でわかるサブタイトルに、これまで出てきた人物同士がタッグを組むのだろうな、と思わせるサブタイトル。
でもですよ、『エリンギで跳ぶ』というサブタイトルを見た時、『錆喰いビスコ』を知らない人であれば、頭の中にクエスチョンマークが飛びますよ、きっと。
そして今回は『蟹に乗る』……もう気分はメダパニかけられたかのようなもんでしょう。
個人的には、突拍子もないサブタイトルが出てくることがあるので、なんか『錆喰いビスコ』のサブタイトルを見るのが楽しくなってきましたね(ウキウキ)
来週、またビスコの時間を楽しみに待たせて頂きます。